教育ローンと奨学金、どっちを選ぶ?金利・返済方法・併用の判断基準
子どもの進学にかかるお金をどう準備するか。「教育ローン」と「奨学金」はよく名前を聞くけれど、違いがよくわからない――そんな人は多いはずです。この記事では、両者の仕組み・金利・返済方法を比較し、併用の考え方や判断基準まで整理します。
教育ローンと奨学金、何が違う?
まずは全体像を表で確認しましょう。ここでは、もっとも利用者の多い「国の教育ローン(日本政策金融公庫)」と「JASSO(日本学生支援機構)の奨学金」を比較します。
| 項目 | 国の教育ローン | JASSO 奨学金 |
|---|---|---|
| 借りる人 | 保護者(親) | 学生本人 |
| 金利 | 固定 年2.35%(2026年5月時点) | 第一種:無利子 第二種:上限年3%(実績0.5%前後) 給付型:返済不要 |
| 返済開始 | 借入翌月から(在学中は利息のみ返済も可) | 卒業後から |
| 借入限度額 | 子ども1人あたり最大350万円 | 種別・進学先により月2万〜12万円 |
| 審査基準 | 世帯年収の上限あり(子1人:790万円) | 第一種:成績+収入基準 第二種:収入基準のみ 給付型:住民税非課税世帯等 |
| 受け取り方 | 一括振込 | 毎月振込 |
返済シミュレーション比較
実際に400万円を借りた場合、毎月いくら返すことになるのかを比較してみましょう。
| 項目 | 国の教育ローン (年2.35%・15年返済) |
奨学金 第二種 (年0.5%・20年返済) |
|---|---|---|
| 借入額 | 400万円 | 400万円 |
| 月々の返済額 | 約26,800円 | 約17,500円 |
| 総返済額 | 約482万円 | 約420万円 |
| 利息の合計 | 約82万円 | 約20万円 |
※上記はあくまで概算です。実際の返済額は借入時期の金利や返済方式(元利均等・元金均等)によって変わります。
併用という選択肢
教育ローンと奨学金は、どちらか一方しか使えないわけではありません。実は併用が可能で、それぞれの強みを活かした使い分けができます。
なぜ併用するのか?
- 教育ローンは入学前に一括で受け取れる → 入学金や前期学費など、まとまった初期費用に対応できる
- 奨学金は毎月の振込 → 月々の学費・生活費をカバーするのに適している
- 奨学金だけでは入学前の費用に間に合わないケースが多い
併用モデルケース
| 用途 | 利用する制度 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 入学金+前期学費 | 国の教育ローン | 100〜150万円 |
| 月々の学費・生活費 | 奨学金(第二種) | 月5〜8万円 |
| 教科書・パソコン等 | 教育ローンの余剰分 | 20〜30万円 |
どちらを選ぶ?判断フローチャート
状況に応じてどの制度を使うべきかを整理しました。以下のチェックポイントを順に確認してみてください。
| あなたの状況 | おすすめの選択 |
|---|---|
| 住民税非課税世帯で、進学先が対象校 | 給付型奨学金を最優先で申請 |
| 成績が基準を満たしている | 第一種奨学金(無利子)を申請 |
| 成績基準は厳しいが、収入基準は満たす | 第二種奨学金(有利子)を申請 |
| 入学前にまとまったお金が必要 | 国の教育ローンを併用 |
| 奨学金の申込期限を過ぎてしまった | 教育ローン(通年申込可能)を検討 |
返済で困ったときの制度
卒業後に収入が安定しなかったり、想定外の事情で返済が苦しくなることもあります。そんなときに使えるセーフティネットを知っておきましょう。
奨学金(JASSO)の救済制度
- 返還期限猶予:年収300万円以下などの条件を満たせば、最大10年間返済を先送りできる
- 減額返還:月々の返済額を半額または3分の1に減らし、返済期間を延長する制度
- 返還免除:本人の死亡や重度障害の場合、残りの返済が免除される
教育ローン(日本政策金融公庫)の救済制度
- 返済期間の延長:相談により返済期間を見直し、月々の負担を軽減できる場合がある
- 在学中の元金据置:在学期間中は利息のみの支払いに変更できる
まとめ
この記事のポイント
- 教育ローンは親が借りて一括受取、奨学金は学生本人が借りて毎月受取
- 金利は奨学金が有利:給付型(返済不要)→ 第一種(無利子)→ 第二種(低金利)の順で検討
- 併用が現実的な選択肢:入学金はローン、月々の学費は奨学金と使い分けられる
- 返済に困ったら放置しない:猶予・減額・免除など救済制度を早めに活用する
- 申込時期に注意:奨学金は年1〜2回の募集、教育ローンは通年で申込可能

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※この記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。金利や制度内容は変更される場合があります。最新情報は日本政策金融公庫・日本学生支援機構の公式サイトでご確認ください。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の推奨や契約の助言を行うものではありません。
参考情報・公的機関リンク
本記事は以下の公的機関の公表資料を参考に作成しています。最新情報・最新の制度内容は各公式サイトでご確認ください。
- 国税庁「タックスアンサー」 — 所得税・住民税・各種控除の解説
- 文部科学省「子どもの学習費調査」 — 幼稚園〜高校までの教育費統計
- 日本学生支援機構(JASSO) — 奨学金の制度・返済・申込み
- 日本銀行 — 金利・経済統計・金融政策
よくある質問
Q. 教育ローンと奨学金の違いは?
奨学金は学生本人が借りて卒業後に返済、教育ローンは保護者が借りて在学中から返済します。金利や借入時期、返済者が異なります。
Q. 教育ローンと奨学金どちらを選ぶ?
金利は一般に奨学金(特に無利子の第一種)が低めです。まとまった資金が早く必要なら教育ローン、月々の補助なら奨学金が向きます。併用も可能です。
Q. 奨学金と教育ローンは併用できる?
できます。入学金など一時費用を教育ローンで、在学中の費用を奨学金でまかなうなど、組み合わせて負担を分散する方法があります。


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