住宅ローンは固定と変動どっち?元利均等と元金均等で返す総額はいくら違う?【2026年】

住宅ローンは固定と変動どっち?金利1%で総額800万円 住宅・保険
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※本記事は2026年10月時点の情報です。フラット35の金利は2026年10月の適用金利、住宅ローン利用者の割合は住宅金融支援機構の2026年1月調査の結果です。金利は毎月変わります。返済額は計算上の目安で、実際の額は金融機関や契約の条件で変わります。

まず結論:3行でわかる要点

  • 住宅ローンで決めることは2つ。①金利のタイプ(変動・固定期間選択・全期間固定)②返し方(元利均等・元金均等)
  • 4,000万円を35年で借りると、金利が1%違うだけで毎月約2万円、返す総額は約800万円変わる
  • どちらが得かは先の金利しだいで、誰にもわかりません。「金利が上がっても払えるか」を先に確かめてから選ぶ

日本銀行は2026年に入って政策金利を2回引き上げ、9月には1.25%程度になりました。住宅ローンの金利も上がっていて、全期間固定のフラット35は10月に最も低い金利でも年3.830%です。

これから家を買う人にとっては、「変動と固定、どっちにすればいいの?」がいちばん気になるところだと思います。この記事では、借りる前に決める2つのことを、返す金額の違いと一緒に整理します。

ユキ

いつか家を買うかもしれないけど、金利が上がってるってニュースを見ると不安になるなあ。
モリガマ

決めることは2つだけ。金利のタイプと返し方だよ。順番に見ていこう。

金利のタイプは3種類

住宅ローンの金利は、借りている間に金利が動くかどうかで3つに分かれます。

タイプ 金利の動き方 特徴
変動型 半年ごとなどに見直される 借りるときの金利は3つの中で低いことが多い。金利が上がると返済額も増える
固定期間選択型 10年など決めた期間だけ固定 期間中は返済額が決まっている。期間が終わると、その時の金利で選び直す
全期間固定型 最後まで変わらない 返済額が最後まで決まる。借りるときの金利は変動より高い(フラット35は2026年10月で年3.830%から)

住宅金融支援機構の調査(2025年4月〜9月に借りた人)では、変動型を選んだ人が75.0%で、前の回より4.0ポイント減りました。固定期間選択型は14.9%、全期間固定型は10.1%で、どちらも増えています。

同じ調査では、金利が上がったら返済額がどれくらい増えるかを「よく理解していない」「不安」などと答えた人が、あわせて52.0%いました。選ぶ前に、増え方を一度自分で確かめておく価値があります。

なお、変動型の多くには「返済額は5年ごとにしか変わらない」「上がっても前の1.25倍まで」という決まりがあります。ただし、利息が消えるわけではありません。くわしくは変動金利が上がったときの記事にまとめています。

金利が1%違うと、返す総額はいくら違う?

4,000万円を35年、毎月同じ額を返す方法(元利均等返済)で借りたときの計算です。ボーナス払いはなしにしています。

金利 毎月の返済 返す総額 うち利息
1.0% 約11.3万円 約4,742万円 約742万円
2.0% 約13.3万円 約5,565万円 約1,565万円
3.0% 約15.4万円 約6,465万円 約2,465万円
4.0% 約17.7万円 約7,439万円 約3,439万円

金利が1%上がるごとに、毎月の返済は約2万円、返す総額は約800万円以上増えます。金利が高いほど、増え方も大きくなります。

この表は、最後まで同じ金利だった場合の計算です。変動型は借りたあとに金利が動くので、「借りたときは1.0%、途中から2.0%」のようなことが起こりえます。逆に、下がることもあります。

ユキ

1%で毎月2万円も変わるんだ……。家賃が2万円上がるのと同じくらいだね。
モリガマ

変動を選ぶなら「2万円増えても暮らせるか」を、固定を選ぶなら「最初から高い金利で払えるか」を見ておこう。

返し方は2種類:元利均等と元金均等

もう一つ決めるのが、毎月の返し方です。

  • 元利均等返済:元金と利息を合わせた毎月の返済額が同じ。家計の予定が立てやすく、こちらを選ぶ人が多い
  • 元金均等返済:借りた元のお金(元金)を毎月同じ額ずつ返し、そこに利息を足す。最初がいちばん高く、だんだん下がる

元金均等は、元金が早く減るぶん利息が少なくなり、返す総額は少なくなります。そのかわり、最初の数年の返済が重くなります。

4,000万円・35年 元利均等 元金均等 総額の差
金利1.0% 毎月 約11.3万円 最初 約12.9万円 → 最後 約9.5万円 約41万円
金利2.0% 毎月 約13.3万円 最初 約16.2万円 約162万円
金利3.0% 毎月 約15.4万円 最初 約19.5万円 約360万円

金利が低いうちは差が小さく、金利が高いほど差が開きます。ただ、金利1.0%で最初の月が約1.6万円、3.0%なら約4万円高くなるので、子育てや教育費がかさむ時期と重なると負担が大きくなります。元金均等を扱っていない金融機関もあるので、選べるかどうかは借りる先で確かめてください。

どう決める?判断の2つの軸

固定と変動、元利均等と元金均等のどちらにも、よい点と気をつける点があります。どちらが得かは、これからの金利しだいでわかりません。そこで、家計の側から見る2つの軸で考えます。

軸1:金利が上がっても払えるか(金利のタイプ)

変動型が合いやすい家計 固定型が合いやすい家計
返済が月2〜3万円増えても暮らせる。貯金に余裕があり、繰り上げ返済もできる。借りる額が年収に比べて小さい 返済額が変わると家計が苦しくなる。子どもの教育費など、出費の予定が多い。金利の動きを気にし続けたくない

変動型は、金利が上がらなければ総額が少なくすむ一方で、上がったときの増え方を自分で受け止めます。固定型は、最初から高い金利を払うかわりに、返済額が上がらない安心を買う形です。固定期間選択型は、その間をとった選び方といえます。

軸2:最初の返済額に耐えられるか(返し方)

元金均等は総額が少なくなりますが、最初の返済が高くなります。借りた直後の家計に余裕があるかで考えます。元利均等を選んで、余裕のある年に繰り上げ返済をする方法もあります(繰り上げ返済の2つの型の記事)。

どちらでも大事なのは「借りる額に余裕を持たせる」こと

どのタイプを選んでも、いちばん効くのは借りる額そのものを無理のない範囲にすることです。年収に占める1年間の返済額の割合を返済負担率といいます。フラット35では、年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下が基準です。これは「借りられる上限」の目安です。上限まで借りてよいという意味ではありません。金利が上がったときのことも考えて、余裕を残しておくと安心です。

ユキの場合:家を買う前に「増えても払えるか」を見る

ユキはいま賃貸に住んでいて、来年子どもが生まれる予定です。すぐに家を買うわけではありませんが、いつか買うときのために、表を見ながら考えてみました。

先に出しておいた1か月の必要生活費(子どもが生まれたあとで約34万円)には、いまの家賃が入っています。家を買うと、家賃のかわりに住宅ローンの返済と、固定資産税・修繕のお金が入ります。そこに「金利が1%上がったら月2万円増える」を足しても暮らせるかを見る、という順番です。

ユキ

変動か固定かより先に、「いくら借りるか」を決めないといけないんだね。
モリガマ

そう。必要生活費がわかっていれば、増えたときに耐えられるかも見えるよ。

※必要生活費の出し方は1か月の必要生活費の記事にまとめています。夫婦で借りる場合の名義の分け方は共働き夫婦の住宅ローンの記事をご覧ください。

モリガマがちょうどいいものを持ってきてくれました。

モリガマのがま口がパカッと開いてツールが出てくる

年収や貯金、家族の予定を入れると、無理のない住宅価格の目安がわかります。金利を変えて、どれくらい違うかも試せます。

まとめ

  • 決めることは2つ:金利のタイプ(変動・固定期間選択・全期間固定)と返し方(元利均等・元金均等)
  • 4,000万円・35年なら、金利1%の差で毎月約2万円、総額約800万円変わる
  • 元金均等は総額が少ないが、最初の返済が高い。金利が高いほど差が開く
  • どちらが得かは先の金利しだい。「金利が上がっても払えるか」「最初の返済に耐えられるか」で選ぶ
  • いちばん効くのは、借りる額に余裕を持たせること
モリガマ

正解は家計ごとにちがうよ。数字で一度確かめてから選べば、あとで慌てずにすむね。

よくある質問(FAQ)

Q. 金利が上がっているなら、変動型はやめたほうがいいですか?

A. 一概には言えません。変動型は借りるときの金利が低いことが多く、金利が上がらなければ総額は少なくすみます。一方で、上がったときは返済額が増えます。返済が月2〜3万円増えても暮らせるか、貯金に余裕があるかで考えてください。

Q. 変動型で借りたあと、固定型に変えられますか?

A. 同じ金融機関で固定型に切り替えられる場合や、別の金融機関に借り換える方法があります。ただし、切り替えた時点の固定金利になり、借り換えには費用がかかります。くわしくは変動金利が上がったときの記事にまとめています。

Q. 元金均等返済はどこでも選べますか?

A. 取り扱っていない金融機関もあります。選べるかどうかは、借りる先の商品説明で確かめてください。元金均等は総額が少なくなるかわりに、最初の返済額が高くなります。

Q. 金利のタイプで住宅ローン控除は変わりますか?

A. 控除の額は年末のローン残高で決まり、金利のタイプそのものでは変わりません。ただし、元金均等のように元金が早く減る返し方では、年末の残高が早く小さくなります。制度のくわしい内容は住宅ローン控除の記事をご覧ください。

住宅ローン控除については住宅ローン控除の記事にまとめています。

参考・出典

※本記事は住宅ローンのしくみの一般的な解説で、特定の金利タイプや商品をすすめるものではありません。返済額は、金利が最後まで変わらない前提で計算した目安です。実際の金利・返済額・取り扱いの有無は、各金融機関でご確認ください。

この記事の信頼性について
本記事は、国税庁・厚生労働省・金融庁など公的機関の一次情報をもとに作成し、税制改正・料率改定にあわせて内容を更新しています。記事の作成プロセスと情報源の選び方は運営者情報・編集方針をご覧ください。内容の誤りにお気づきの際はお問い合わせからご連絡ください。

この記事を書いた人

森のおかね図書館 管理人

ひーくん(森のおかね図書館 管理人)

社会人になりたての頃、割高な貯蓄型保険やFX・バイナリーオプションで遠回りをした経験から、お金の勉強を7年間継続中。家計・税制・年金・NISA・iDeCo・住宅などの実体験を踏まえ、特定の金融商品の販売をしない中立な情報発信を心がけています。
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免責 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・サービスの推奨や投資・税務助言ではありません。掲載内容は執筆時点の情報であり、最新の制度・金額については公式情報でご確認ください。詳しくは免責事項・編集方針をご覧ください。
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