住宅ローン控除どう変わる?5年延長と中古住宅の拡充【2026年改正】

住宅ローン控除どう変わる?5年延長と中古住宅の拡充【2026年改正】 住宅・保険
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※本記事の数値・制度内容は2026年9月時点の情報(国土交通省「住宅ローン減税 Q&A」2026年7月更新版で確認)に基づきます。最新の正式情報は記事末尾の公的機関リンクからご確認ください。

この記事と、サイト内の関連記事の違い
・住宅ローン控除、いくら戻る?年収・借入額・住宅の種類で変わる仕組みでは「現行制度の使い方」を解説
・本記事は2026年改正の中身(5年延長/中古住宅拡充/2028年からZEH水準(住宅の省エネ性能の基準の一つ)が必要に)に焦点を当てます

ユキ

住宅ローン控除って、2025年で終わるって聞いた気がするんだけど…今から家を買っても使えるの?
モリガマ

制度の期限が2030年末まで5年延長されたんだ。中古住宅の優遇も広がったよ。順番に整理しよう。

住宅ローン控除は、年末のローン残高の0.7%を、所得税などから差し引ける制度です。2025年末で終了予定だった制度が、2026年度税制改正で大きく見直され、2030年末まで延長+中古住宅優遇の拡充+省エネ要件の段階的強化という3つの柱でリニューアルされました。この記事では、改正の中身を一つひとつ整理します。

住宅ローン控除の基本
住宅ローンの年末残高 × 0.7% を 13年間、所得税(控除しきれない分は住民税)から控除する制度(新築は2022年から原則13年。既存住宅は性能により10年または13年)。

改正の3つの柱

柱 内容
1. 適用期限5年延長 2030年12月31日まで入居が対象
2. 中古住宅の優遇拡充 控除期間が10年→13年に拡大/借入限度額(控除の計算に使えるローン残高の上限)の引き上げ
3. 省エネ要件の段階的強化 2028年以降は「省エネ基準適合住宅」(最低基準)が対象外に

1. 適用期限が2030年末まで5年延長

もともとの予定では2025年12月末で終了するはずだった住宅ローン控除。改正で2030年12月31日まで5年延長されました。つまり、2026年〜2030年に新築・取得して入居した人は引き続き利用できます。

2. 新築住宅の借入限度額(2026年版)

新築住宅の借入限度額は、住宅の省エネ性能と、世帯の区分(子育て世帯かどうかなど)で決まります。

住宅区分 一般世帯 子育て・若者夫婦世帯
長期優良・低炭素住宅 4,500万円 5,000万円
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円 4,500万円
省エネ基準適合住宅 2,000万円 3,000万円

※「子育て・若者夫婦世帯」とは、19歳未満の子を有する世帯または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯。

子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せ:2024〜2025年入居で設けられていた借入限度額の上乗せが、2026年以降も続きます。長期優良住宅なら借入限度額5,000万円で、13年間の控除は最大で約455万円(5,000万円×0.7%×13年。実際は払った税額が上限)。

3. 中古住宅の優遇拡充がポイント

ユキ

中古住宅が今回の改正の目玉らしいけど、具体的に何が変わるの?

2025年までは「新築重視」だった住宅ローン控除が、2026年から中古住宅の優遇が大幅に拡充されます。

中古住宅の主な変更点

項目 2025年まで 2026年以降
控除期間 10年 13年(+3年)
借入限度額(長期優良・ZEH等) 3,000万円 3,500万円(+500万)
床面積要件 50㎡以上 40㎡以上(−10㎡)
合計所得(給与なら、年収から給与所得控除を引いた額)が1,000万円を超える人と、子育て世帯等の上乗せを使う人は、50㎡以上

特に「控除期間10年→13年」は大きな改正です。これまで「新築なら13年・中古なら10年」と差がついていたところが、中古でも新築と同じ13年間控除を受けられるようになりました。

中古住宅でも子育て世帯は追加メリット

子育て世帯・若者夫婦世帯が省エネ性能の高い中古住宅(長期優良・ZEH水準)を購入する場合、借入限度額にさらに上乗せが入ります。中古でも実質的に新築と同等の優遇が受けられます。

4. 2028年からの省エネ要件強化

モリガマ

今回の改正の隠れた重要ポイントが、2028年からの省エネ要件強化なんだ。「省エネ基準適合住宅」レベルでは控除を受けられなくなる予定だよ。

2028年(令和10年)以降に入居する新築住宅は、ZEH水準以上の省エネ性能が必要になります。最低ランクの「省エネ基準適合住宅」では原則として住宅ローン控除が受けられなくなります。

ただし、次のどちらかに当てはまる住宅は例外です。

  • 2027年末までに建築確認を受けた住宅
  • 2028年6月30日までに建てられた住宅

この場合は、借入限度額2,000万円・控除期間10年で対象になります。

入居時期 省エネ基準適合住宅の扱い
2026〜2027年 借入限度額2,000万円で控除対象
2028年〜 原則として控除対象外(ZEH水準以上が必要)。ただし、2027年末までに建築確認を受けたか、2028年6月30日までに建てられた住宅は、借入限度額2,000万円・10年で対象

「これから家を建てる予定」「省エネ等級が中ランクの建売を検討している」人は、2027年末までの入居を目指すか、最初からZEH水準以上の住宅を選ぶかの判断が必要になります。

5. 災害レッドゾーンも対象外に

令和10年(2028年)以降に入居する場合、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の新築住宅は住宅ローン控除の対象外になります。立地適正化の観点からの変更で、購入予定地のハザードマップ確認が今まで以上に重要に。

具体的なシミュレーション

以下の3つのケースの金額は、借入限度額から計算した上限です。実際に戻る額は、次の2つの理由で少なくなります。

  • ローン残高:年末のローン残高は、返済で毎年減る
  • 払った税額:払った所得税と住民税(住民税は1年9万7,500円まで)より多くは戻らない

たとえばケースAの年収500万円(子が16歳未満)なら、2027年分に戻るのは約18.7万円が上限で、31.5万円にはなりません。

ケースA:年収500万円・子育て世帯・ZEH水準住宅

条件:2027年入居・ZEH水準・借入4,500万円・年収500万円・子1人

借入限度額:4,500万円(子育て世帯・ZEH)

年間控除額:4,500万 × 0.7% = 31.5万円

13年間の最大控除額:約 409.5万円

ケースB:年収600万円・夫婦のみ・省エネ基準住宅

条件:2026年入居・省エネ基準適合住宅・借入2,000万円・年収600万円・夫婦のみ

借入限度額:2,000万円(一般世帯)

年間控除額:2,000万 × 0.7% = 14万円

13年間の最大控除額:約 182万円(ただし2028年以降の入居は対象外なので要注意)

ケースC:中古住宅(長期優良)を購入

条件:2026年入居・長期優良中古住宅・借入3,500万円・年収500万円・子1人

借入限度額:4,500万円(子育て世帯加算後)※この例では、借入額3,500万円の全額を控除額の計算に使えます

年間控除額:3,500万 × 0.7% = 24.5万円

13年間の最大控除額:約 318.5万円(改正前の中古は借入限度額3,000万円・10年で最大210万円→改正で約108万円増)

家を買う予定がある人がやるべきこと

ユキ

今すぐ買うわけじゃないけど、近い将来買うつもり。今から考えておくべきことってある?

1. 入居時期で控除額が変わる

  • 2026〜2027年:省エネ基準適合住宅でも対象(借入限度2,000万)
  • 2028年〜:ZEH水準以上が必要。省エネ基準は原則対象外。ただし、2027年末までに建築確認を受けたか、2028年6月30日までに建てられた住宅は、借入限度額2,000万円・10年で対象
  • 2030年末:制度終了(さらなる延長があるかは未定)

2. 子育て・若者夫婦世帯は5,000万円の借入限度

19歳未満の子がいる世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯は、長期優良住宅で5,000万円まで借入限度が拡大されます。該当する場合は、上乗せの条件を確認しておくと判断の材料になります。

3. 中古でも新築並みの優遇

「中古は不利」という認識は2025年までの話。2026年以降は控除期間が新築と同じ13年になり、長期優良・ZEH水準なら借入限度も大きく改善。立地・面積を重視するなら中古の選択肢が広がっています。

4. 災害ハザードマップを確認

2028年以降は土砂災害レッドゾーンの新築が対象外。購入予定地のハザード状況を必ず事前にチェック。

モリガマ

入居の時期と住宅の性能で、控除の上限は変わるよ。「いつ」「どんな住宅を」を考える材料にしてね。

整理すると、こういうことだった

  • 住宅ローン控除が2030年12月31日まで5年延長
  • 新築の借入限度額:認定住宅4,500万・ZEH水準3,500万・省エネ基準2,000万(一般世帯)
  • 子育て世帯・若者夫婦世帯は、新築の借入限度額が500万〜1,000万円上乗せ(長期優良住宅で最大5,000万円)。2026年以降も継続
  • 中古住宅の控除期間が10年→13年に拡充、借入限度額もアップ
  • 床面積要件が50㎡→40㎡以上に緩和(所得1,000万円超・子育て上乗せ利用は50㎡以上)
  • 2028年以降の入居はZEH水準以上が原則に。省エネ基準適合住宅は、2027年末までの建築確認などの経過措置を除き対象外
  • 2028年以降は土砂災害レッドゾーンの新築も対象外

参考情報・公的機関リンク

本記事は以下の公的機関の公表資料を参考に作成しています。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 2026年の住宅ローン控除はどう変わる?

適用期限が2030年末まで延長され、中古住宅の優遇が拡充されます。新築は省エネ基準を満たすことが要件で、住宅の種類により借入限度額が変わります。

Q. 住宅ローン控除はいくら戻る?

年末のローン残高の0.7%が最大13年間、所得税・住民税から控除されます。住宅の種類や入居年で借入限度額・控除期間が変わります。

Q. 2028年から何が変わる?

2028年以降に入居する新築住宅は、原則としてZEH水準以上でないと住宅ローン控除の対象になりません。省エネ基準適合住宅は、2027年末までに建築確認を受けたか2028年6月30日までに建てられたものに限り、借入限度額2,000万円・控除期間10年で対象です。

この記事の信頼性について
本記事は、国税庁・厚生労働省・金融庁など公的機関の一次情報をもとに作成し、税制改正・料率改定にあわせて内容を更新しています。記事の作成プロセスと情報源の選び方は運営者情報・編集方針をご覧ください。内容の誤りにお気づきの際はお問い合わせからご連絡ください。

この記事を書いた人

森のおかね図書館 管理人

ひーくん(森のおかね図書館 管理人)

社会人になりたての頃、割高な貯蓄型保険やFX・バイナリーオプションで遠回りをした経験から、お金の勉強を7年間継続中。家計・税制・年金・NISA・iDeCo・住宅などの実体験を踏まえ、特定の金融商品の販売をしない中立な情報発信を心がけています。
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免責 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・サービスの推奨や投資・税務助言ではありません。掲載内容は執筆時点の情報であり、最新の制度・金額については公式情報でご確認ください。詳しくは免責事項・編集方針をご覧ください。
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