新NISAの成長投資枠、何を買えばいい?初心者向け商品選びの考え方

新NISAの成長投資枠、何を買えばいい?初心者向け商品選びの考え方 NISA・投資
約9分で読めます

NISAは、投資で得た利益に税金がかからない制度です。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、つみたて投資枠では主にインデックスファンド(日経平均などの指数と同じ動きを目指す投資信託)を積み立てます。

ユキ
つみたて投資枠はインデックスファンドでいいって聞いたけど、成長投資枠は何を買うの?個別株(会社ごとの株)じゃないとダメ?
モリガマ
実は、成長投資枠でもインデックスファンドを買っていいんだ。「成長」という名前だけど、必ずしもリスクの高い商品を買わなきゃいけないわけじゃないよ。自分のスタイルに合わせた使い方を見ていこう。

成長投資枠とつみたて投資枠、何が違う?

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあり、両方を同時に使えます。違いはこの3つだけです。

つみたて投資枠 成長投資枠
年間上限 120万円 240万円
買える商品 金融庁が選んだ投資信託のみ 個別株・ETF・REIT・投資信託
買い方 積立のみ 一括でも積立でもOK

生涯で使える非課税枠は全体で1,800万円。このうち成長投資枠は最大1,200万円まで使えます。

ユキ
成長投資枠の方が買える商品が多いんだね。でも選択肢が多すぎて、逆に何を選べばいいかわからなくなりそう。

初心者はどう使えばいい?3つのパターン

モリガマ
成長投資枠の使い方は、投資経験と目的によって大きく3パターンに分かれるよ。

パターン1:つみたて投資枠と同じものを買う

いちばんシンプルな方法です。つみたて投資枠で全世界株式やS&P500(アメリカの代表的な株価指数)連動のインデックスファンドを積み立てている人が、成長投資枠でも同じファンドを買い増すだけ。

向いている人:投資を始めたばかり、シンプルに運用したい、年120万円では枠が足りない

「成長投資枠だからリスクを取らなきゃ」と思う必要はありません。同じインデックスファンドを成長投資枠で買っても、非課税の恩恵はまったく同じです。

パターン2:コア+サテライトで分ける

土台として持つ商品を「コア」、少しだけ加える商品を「サテライト」と呼びます。つみたて投資枠で全世界株式のインデックスファンドをコアとして積み立て、成長投資枠でサテライトとして別の商品を少し加える方法です。

サテライトの例:

  • 新興国株式ファンド(インドなど成長市場への分散)
  • REITファンド(不動産からの分配金を非課税で受け取る)
  • 金(ゴールド)関連ファンド(株式と異なる値動きで分散効果)

向いている人:インデックスファンドを土台にしながら、ほかの商品も少し組み合わせたい

パターン3:高配当株で配当金を非課税にする

成長投資枠では個別の日本株も買えるため、配当利回り(株価に対する1年分の配当金の割合)の高い銘柄を持って配当金を非課税で受け取るという使い方もあります。通常は配当金に約20%の税金がかかりますが、NISA口座なら非課税です。ただし、配当を証券口座で受け取る設定(株式数比例配分方式)にしておく必要があります。銀行口座や郵便局で受け取る設定のままだと、税金が引かれます。

向いている人:投資経験がある、定期的な収入(配当金)がほしい、銘柄選びに時間をかけられる

ユキ
パターン1でもいいんだ! 成長投資枠だからって特別なことをしなくていいのは安心するね。

成長投資枠でも買えないものがある

成長投資枠は幅広い商品が対象ですが、長期の資産形成にふさわしくないと判断された商品は除外されています。

  • 整理銘柄・監理銘柄 ― 上場廃止の可能性がある株式
  • 信託期間(運用される期間)が20年未満の投資信託 ― 長期保有に不向き
  • 毎月分配型の投資信託 ― 元本を取り崩す分配は資産形成に逆行
  • 高レバレッジ型 ― 値動きを何倍にも大きくする仕組みの、リスクの高い商品
モリガマ
除外されているのは「短期で大きく動く可能性が高いもの」が中心だよ。NISAは長期で持つほど非課税の恩恵が大きくなる仕組みだから、この制限は理にかなっているんだ。

初心者がやりがちな3つの失敗

1. 枠を使い切ろうとして焦る

「年240万円の枠を使い切らないともったいない」と焦って無理な投資をするのはNG。その年に使わなかった年間の枠は翌年に持ち越せませんが、無理な投資で損をする方が痛いです。自分のペースで使いましょう。

2. 頻繁に売買する

NISAで売却して空いた生涯の枠が使えるのは翌年以降です。その年に買い直せるのは、1年の上限(成長投資枠240万円)の残りの範囲だけ。頻繁な売買は枠の浪費になります。

3. NISA口座の損失は他の利益と相殺できない

通常の証券口座なら、損失と利益を差し引きして税金を計算できます(損益通算)。でもNISA口座の損失は損益通算の対象外。つまり、NISAでは「損をしてもメリットがない」ということです。だからこそ、長期で値上がりが期待できる商品を選ぶことが大切です。

モリガマ
NISAの枠は「利益が出たときに税金がかからない」という仕組み。裏を返せば、損をしたときの救済がないんだ。だからこそ分散投資と長期保有が基本になるよ。

迷ったときは「つみたて投資枠の延長」という考え方も

ユキ
結局、初心者は何から始めればいいの?
モリガマ
つみたて投資枠と同じ商品を買い増す方法も、別の商品を少し組み合わせる方法もあるよ。どちらにするかは、目的と経験に合わせて考えてみよう。

大切なのは「成長投資枠だから特別なことをしなきゃ」と思わないこと。枠の名前に惑わされず、自分のリスク許容度(値下がりをどこまで受け入れられるか)に合った商品を選びましょう。

ユキ
自分がどのくらいリスクを取れるのか、客観的に知りたいな。
モリガマ
年齢や投資経験から自分のリスク許容度を診断できるツールがあるよ。
モリガマの頭のがま口が開き、神々しい光と共にツールが飛び出した
自分のリスク許容度がわからない方へ
「どれくらいのリスクを取れるか」は年齢・収入・家族構成・投資経験によって変わります。
投資リスク許容度診断で自分のタイプを確認してみましょう。

まとめ

  • 成長投資枠は個別株やETFも買えるが、インデックスファンドでもOK
  • 初心者は「つみたて投資枠と同じものを買い増す」がいちばんシンプル
  • 慣れてきたらコア+サテライト戦略で少しずつ幅を広げる
  • 毎月分配型や高レバレッジ型は対象外(制度が除外している)
  • NISA口座の損失は損益通算できない。長期・分散が基本
  • 枠を使い切ることより、自分のペースで続けることが大事
モリガマ
NISAは「どの枠で何を買うか」よりも「続けること」の方がずっと大事。まずは自分がいくら積み立てられるか、シミュレーションから始めてみよう。

※本記事は2026年5月時点の制度情報をもとにしています。特定の金融商品の推奨・勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクがあり、元本保証はありません。

参考情報・公的機関リンク

本記事は以下の公的機関の公表資料を参考に作成しています。最新情報・最新の制度内容は各公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 成長投資枠とつみたて投資枠の違いは?

つみたて投資枠は長期積立向けの限られた投資信託が対象、成長投資枠は個別株やより幅広い投資信託も買えます。年間の投資上限額も異なります。

Q. 成長投資枠では何を買えばいい?

初心者は、つみたて投資枠と同じ低コストの全世界株式やS&P500などのインデックスファンドを成長投資枠でも買うのが、いちばんシンプルな使い方です。

Q. 成長投資枠で買えないものはある?

はい。整理・監理銘柄や、毎月分配型・信託期間が短いなどの一部の投資信託は対象外です。長期の資産形成に向かない商品は除外されています。

この記事の信頼性について
本記事は、国税庁・厚生労働省・金融庁など公的機関の一次情報をもとに作成し、税制改正・料率改定にあわせて内容を更新しています。記事の作成プロセスと情報源の選び方は運営者情報・編集方針をご覧ください。内容の誤りにお気づきの際はお問い合わせからご連絡ください。

この記事を書いた人

森のおかね図書館 管理人

ひーくん(森のおかね図書館 管理人)

社会人になりたての頃、割高な貯蓄型保険やFX・バイナリーオプションで遠回りをした経験から、お金の勉強を7年間継続中。家計・税制・年金・NISA・iDeCo・住宅などの実体験を踏まえ、特定の金融商品の販売をしない中立な情報発信を心がけています。
プロフィールを詳しく見る / 編集方針

免責 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・サービスの推奨や投資・税務助言ではありません。掲載内容は執筆時点の情報であり、最新の制度・金額については公式情報でご確認ください。詳しくは免責事項・編集方針をご覧ください。
NISA・投資
森のおかね図書館管理人をフォローする
タイトルとURLをコピーしました