育休から復帰後の家計、収支はどう変わる?時短・保育料・給付金まとめ

子育て・教育費

ユキ

もうすぐ育休が終わって仕事に復帰するんだけど、保育園代もかかるし時短にしたら給料も減るし……家計って結局どうなるの?
モリガマ

育休中は給付金をもらいながらのやりくりだったけど、復帰したらしたで「思ったほど手取りが増えない」と感じる人が多いんだ。収入と支出の両方が変わるから、事前に全体像を把握しておくと安心だよ。

育休から職場に復帰するタイミングは、家計が大きく変わるポイントです。「働き始めたのにお金が増えた実感がない」と感じるのは珍しくありません。この記事では、復帰後にどこがどう変わるかを整理していきます。

育休中と復帰後、収入はどう変わる?

まず育休中の収入を確認しておきましょう。

育児休業給付金の支給率
休業開始〜180日目:休業前賃金の67%
181日目以降:休業前賃金の50%
※非課税・社会保険料免除のため、手取りベースでは休業前の約8割相当

月給30万円の人の場合で比較してみます。

時期 額面 手取り目安
育休前(フルタイム) 30万円 約24万円
育休中(前半6ヶ月) 給付金20.1万円 約20.1万円(非課税)
育休中(6ヶ月以降) 給付金15万円 約15万円(非課税)
復帰後(6時間時短) 約22.5万円 約18万円
ユキ

え、時短で復帰したら育休前半の給付金より手取りが減るの!?
モリガマ

給付金は非課税で社会保険料もかからないから、見た目以上に手取りが多いんだ。復帰すると税金も社会保険料も戻ってくるから、時短だと手取りが減ることもある。ここが多くの人が驚くポイントだよ。

時短勤務にすると収入はどれくらい減る?

時短勤務の給与は、基本的に勤務時間に比例して減ります。

勤務パターン 給与減額率 月給30万円の場合
8時間 → 6時間 約25%減 約22.5万円
8時間 → 7時間 約12.5%減 約26.3万円

ボーナスも勤務時間に応じて按分されるケースが一般的です。月給だけでなく年収全体で考える必要があります。

2025年4月〜「育児時短就業給付金」で一部カバーできる

2025年4月から、2歳未満の子を育てるために時短勤務をしている人に対して、時短中の給与の10%が給付される制度が始まりました。

育児時短就業給付金
対象:2歳未満の子を養育するため時短勤務する雇用保険被保険者
支給額:時短勤務中の賃金 x 10%
例:時短月給22.5万円 → 月2.25万円が支給される
※賃金+給付金の合計が月45.9万円まで
ユキ

月2万円くらいもらえるなら、保育園の費用の一部に充てられそう。
モリガマ

そうだね。子が2歳になるまでの期間限定だけど、知らないともらい損ねるから、復帰前に会社の人事に確認しておくといいよ。

復帰後に増える支出を洗い出そう

収入だけでなく、支出も大きく変わります。育休中にはなかった出費が一気に発生するのが復帰直後の特徴です。

費目 月額の目安 備考
保育園料(0〜2歳) 2〜4万円 世帯年収・自治体で変動
通勤費 1〜2万円 育休中はゼロだったもの
食費増(惣菜・外食) 1〜2万円 時間がなく手作りが減る
被服費(仕事着) 数千円 体型変化で買い替え
病児保育・シッター 突発0〜1万円 子どもの急な発熱時

合計すると、復帰後は月5〜10万円程度の支出増になることが多いです。

ユキ

月5〜10万円も増えるの!? 収入が増えた分がまるごと消えちゃう感じ……。
モリガマ

だからこそ事前にシミュレーションしておくことが大事なんだ。「復帰したらラクになる」と思っていると、想定外の赤字に焦ることになるよ。

保育園料はどれくらいかかる?

認可保育園の保育料は、世帯の住民税額(前年所得に基づく)と子どもの年齢で決まります。自治体ごとに基準が異なりますが、全国平均の目安は以下のとおりです。

世帯年収の目安 0〜2歳の保育料
〜約400万円 月1〜2万円
約400〜600万円 月2.5〜3.5万円
約600〜800万円 月3〜4.5万円
約800万円以上 月4.5〜6万円

※認可保育園の場合。3〜5歳は幼保無償化により無料。第2子は半額、第3子以降は無料の自治体が多い。住民税非課税世帯は0〜2歳も無料。

保育料は入園前年の所得で決まるため、育休中に住民税が低かった場合、1年目は比較的安く、2年目以降に上がるパターンもあります。

見落としがちな社会保険料の変化

育休中は社会保険料が免除されていましたが、復帰した月から徴収が再開します。ここで注意したいのが、復帰直後の数ヶ月は育休前の高い標準報酬月額で保険料が計算される点です。

ユキ

時短で給料が減っているのに、保険料は前の給料ベースで取られるってこと?手取りがさらに減っちゃうね。
モリガマ

3ヶ月後に月額変更届が出されれば、標準報酬月額が下がって保険料も下がる。ただしここで使ってほしいのが「養育期間の従前標準報酬月額みなし措置」だよ。

「養育期間特例」で年金を損しない

養育期間の従前標準報酬月額みなし措置
対象:3歳未満の子を養育する被保険者
効果:保険料は下がった給与で計算するが、将来の年金額は育休前の高い報酬で計算される
→ 「保険料は安く、年金は損しない」
手続き:会社経由で届出が必要(届出制)

この特例を使わないと、時短中の低い報酬で年金額が計算されてしまい、将来的に数万円〜数十万円の差が出ることもあります。復帰したら忘れずに会社に届出を依頼しましょう。

モデルケースで復帰後の家計を見てみよう

世帯年収700万円(本人月給30万円+配偶者月給25万円)、0歳児を保育園に入れて時短復帰するケースで月の収支をまとめます。

収入(月)

項目 育休中 復帰後(時短)
本人手取り 15万円(給付金) 18万円
育児時短就業給付金 +2.2万円
配偶者手取り 20万円 20万円
世帯手取り合計 35万円 40.2万円

支出増(月)

項目 金額
保育園料 3.5万円
通勤費(会社補助分を除く) 0.5万円
食費増 1.5万円
その他(被服・日用品) 0.5万円
支出増の合計 +6万円
結論:世帯手取りは+5.2万円増えるが、支出も+6万円増えるため、差し引きで月0.8万円のマイナス。復帰したのに家計がラクにならないのは「当たり前」の状況です。
モリガマ

ただし、これは時短期間中の話。フルタイムに戻れば手取りが増えるし、3歳以降は保育料が無料になる。短期的にはキツくても、長い目で見ればプラスになっていく。焦らず今の家計を把握しておくことが大事だよ。

復帰後の家計をシミュレーションしてみよう

「自分の場合はどうなるか」が気になったら、ライフプランシミュレーターで長期の収支を確認してみましょう。時短期間中の収入減や保育料負担を含めて、今後の貯蓄の流れを見える化できます。

モリガマのがま口がパカッと開いてツールが出てくる

ライフプランシミュレーター

年収・家族構成・ライフイベントを入力するだけで、
将来の収支と貯蓄推移がグラフでわかります。

シミュレーションしてみる

まとめ

ユキ

復帰前に知っておいてよかった。「働いたのになぜ増えない?」って後からショックを受けるところだったよ。
モリガマ

数字で把握しておけば、必要な分だけ備えられる。使える制度はしっかり使って、無理のない家計で乗り切ろう。
  • 時短勤務は給与約25%減。税金・社会保険料が復活し、手取りは育休前半の給付金以下になることも
  • 復帰後の支出増は月5〜10万円。保育園料・食費・通勤費が中心
  • 2025年4月〜「育児時短就業給付金」で時短中の給与10%が支給される(子が2歳まで)
  • 「養育期間特例」の届出を忘れずに。保険料は下がるが年金は減らない
  • 短期的には収支トントンでも、フルタイム復帰+3歳以降の保育料無料で改善していく

※本記事の金額は2026年5月時点の制度に基づいています。育児時短就業給付金は2025年4月施行の雇用保険法改正によるものです。保育料は自治体によって大きく異なりますので、お住まいの市区町村にご確認ください。

参考情報・公的機関リンク

本記事は以下の公的機関の公表資料を参考に作成しています。最新情報・最新の制度内容は各公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

森のおかね図書館 管理人

ひーくん(森のおかね図書館 管理人)

社会人になりたての頃、割高な貯蓄型保険やFX・バイナリーオプションで遠回りをした経験から、お金の勉強を7年間継続中。家計・税制・年金・NISA・iDeCo・住宅などの実体験を踏まえ、特定の金融商品の販売をしない中立な情報発信を心がけています。
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