ふるさと納税の新ルール|ポイント廃止への対処法【2026年改正】

ふるさと納税の改正 2026年10月の新ルールと控除の上限 お金の基礎
約12分で読めます

※本記事の制度内容は2026年9月時点の情報(2025年10月ポイント還元廃止後・2026年10月の指定基準改正・2027年寄附分からの特例控除の上限を含む)に基づきます。最新の正式情報は記事末尾の公的機関リンクからご確認ください。

この記事と、サイト内の関連記事の違い
ふるさと納税の始め方完全ガイドでは「ふるさと納税の基本的な始め方」を解説
ふるさと納税上限額チェッカーでは「限度額計算」を提供
・本記事は2025〜2026年の制度改正に対応した「新ルール下での損しない選び方」に特化します
ユキ

ふるさと納税のポイント還元が2025年10月で終わったって聞いたけど、もうやる意味ないの?2026年10月にもまた改正があるって…?
モリガマ

やる意味は依然として大きいよ。仲介サイトのポイントは廃止されたけど、クレカ・決済の還元は健在、返礼品(実質還元率30%)の価値も変わってない。ただ「お得さの最大化のやり方」が変わったから、本記事で2026年版の最適解を整理するよ。

ふるさと納税は2025年10月の「ポイント還元廃止」、2026年10月の「地場産品基準厳格化」と、立て続けに制度改正が入っています。本記事では、改正後の新ルール下で「お得さを最大化する」ための実務戦略を解説します。

2025〜2026年の制度改正サマリー

時期 改正内容 影響
2025年10月 仲介サイトでのポイント付与を全面禁止 楽天市場での倍々還元等が終了
2026年10月 地場産品基準の厳格化(付加価値基準) 返礼品の自治体内付加価値が過半を要件化
継続中 返礼品の還元率上限30% 従来から変わらず
2026年10月〜 寄附金のうち自治体が使える割合を60%以上に 2026年10月の指定は52.5%から始め、毎年上げて2029年の指定で60%。これまでの「募集費用5割以下」の基準はなくなる
2027年の寄附分〜 特例控除額の上限193万円 給与収入1億円くらいの人が対象。寄附額そのものに上限はない

ポイント還元廃止の影響と新しい「お得さ」の見つけ方

廃止されたもの

  • 楽天ふるさと納税の「お買い物マラソン」倍々還元(数千ポイント分が消失)
  • ふるなび・さとふる等の「会員ポイント」付与
  • 自治体PRポイント・限定キャンペーンポイント

引き続き使えるお得

  • クレジットカードの基本還元(1〜2%):寄附は決済として通常通り還元対象
  • 決済サービス(PayPay・楽天ペイ等)の還元:決済元のポイントは継続
  • 返礼品の還元率30%:制度の根本価値は変わらず
  • 自己負担2,000円で全国の特産品が選べる仕組み自体は健在
「実質還元率」の考え方が変わった
改正前は「返礼品30% + 仲介サイトポイント10〜20% = 実質40〜50%」が当たり前でしたが、改正後は「返礼品30% + クレカ1〜2% = 実質31〜32%」が標準になります。お得さは目減りしましたが、「2,000円で30%の返礼品」が手に入る仕組み自体は依然として強力です。

2026年版・損しないサイト選び

2025年10月から、寄附にポイントを付けるサイトを通じた募集は禁止されました。ただし総務省の基準では、通常の商取引の決済に伴って付くポイントは対象外です。つまり、サイト独自のポイント競争はなくなり、残るのはクレジットカードや決済サービス側の通常のポイントだけです。

そのため、サイトは「どこがいちばんお得か」ではなく、自分が使いやすいかで選べば十分です。見ておきたいのは次の4点です。

見るところ 確かめ方
支払い方法 いつも使っているカードや決済サービスで払えるか。ポイントはサイトではなく、決済する側に付く
寄附したい自治体・返礼品 応援したい自治体がそのサイトに載っているか。自治体によって、使っているサイトが違う
ワンストップ特例の申請 申請書を郵送せず、オンラインで申請できるか。対応は自治体やサイトによって違う
寄附の記録 寄附の履歴を一覧で見られるか。いくつものサイトを使うと、限度額の管理がしにくくなる

主なサイトには、楽天ふるさと納税、さとふる、ふるさとチョイス、ふるなび、au PAY ふるさと納税などがあります。1〜2サイトに絞ると、寄附した合計額を把握しやすく、限度額を超える失敗を防げます。

※2026年9月に、この項目を見直しました。以前はサイトごとの還元の違いを表にしていましたが、ポイント付与の禁止によって比べる意味がなくなったため、選ぶときに確かめる点の表に改めています。

2026年版・上限額計算の最新ステップ

限度額を正確に計算しないと「自己負担2,000円」を超えた分は実質寄附になってしまいます。

計算式の概要

上限額 = 住民税所得割額 × 約20% + 2,000円
※年収・家族構成・他の控除(医療費・iDeCo等)で大きく変動

2026年の特殊事情

  • 基礎控除の段階制(2026年改正):年収帯ごとに基礎控除が変動し、課税所得が動く → 限度額も変動
  • 子育て世帯の生命保険料控除拡充(2026年分・2027年分):23歳未満扶養あり世帯は控除が増える → 限度額が若干下がる
  • 定額減税終了(2025年6月以降):所得税・住民税の実質負担に影響

シミュレーターでの計算は必ず「2026年最新版」のものを使い、年末の最終収入見込みで微調整しましょう。

2026年10月の地場産品基準厳格化への対応

2026年10月から、返礼品が「自治体内で過半の付加価値を生じている」ことが要件になります。具体的な影響は以下です。

  • 原材料の他県調達が多い加工品(牛肉の加工品等)が一部対象外になる可能性
  • 原産地表示・製造工程の透明性がより重要に
  • 家電や工業製品で、組立てのみ地元の品は対象外になる可能性
2026年9月までに駆け込みで使うべき品
改正後に取扱中止となる可能性のある返礼品(一部の家電・工業製品・加工度の高い食品)は、2026年9月までに使い切るのが安全。狙っていた家電があれば早めに動きましょう。

2026年10月に変わるのは、この5つ

総務省が2026年10月の指定(R8指定)から適用すると示しているのは、次の5点です。返礼品の中身と、自治体側の手続きに関するものが中心です。

変わること 内容 寄付する人への影響
付加価値の数え方 価値の過半が区域内で生じたことを製造者が証明し、自治体が一覧で公表する。算出は価格に基づくのが原則 他県の原材料が中心の加工品は、返礼品から外れる可能性
広報目的の返礼品 自治体が広報の目的で自ら配布・販売した実績があり、その数量を超えない範囲でのみ認める ご当地グッズやキャラクターグッズが絞られる可能性
調達費用の妥当性 証明に加えて一般販売価格も記載して公表。合理的な理由なく高値で調達しないよう通知 市場価格とかけ離れた「お得に見える品」は減る方向
募集費用の公表 1つの支払先に年100万円以上払った場合、支払先・金額・目的を一覧で公表(令和7年度分から。公表は令和8年9月) 寄付金がどこにいくら使われたかを確認できる
確認事務の簡素化 前年に問題がなかった自治体は書類の一部を省略。総務省は抽出調査と通報窓口で確認 直接の影響はなし(自治体側の事務)

出典:総務省 自治税務局市町村税課「ふるさと納税の指定基準の改正等について」(令和7年6月17日)

ほとんどの人は、控除の計算は変わりません

この5つの見直しは、返礼品の基準と自治体の手続きについてのものです。自己負担2,000円の仕組みも、上限額の計算式も変わりません。上限額の考え方は、この記事の「2026年版・上限額計算の最新ステップ」のとおりです。

2026年3月の法改正で決まった2つのこと

2026年3月31日に公布された改正地方税法(令和8年法律第2号)と、それにあわせた告示の改正で、次の2つも決まりました。

決まったこと 内容 寄付する人への影響
寄附金のうち自治体が使える割合 60%以上にする。2026年10月の指定は52.5%、2027年は55%、2028年は57.5%、2029年から60%と段階的に上げる。あわせて、これまでの「募集費用は寄附金の5割以下」という基準はなくなる(2026年10月1日施行) 自治体はポータルサイトの手数料などの見直しが必要とされている。返礼品の還元率上限30%は変わらない
特例控除額の上限 住民税の特例控除額に193万円の上限を設ける。438万円を寄附した場合の特例控除額で、給与収入1億円くらいの人にあたる。2027年の寄附分から ほとんどの人には関係しない。上限を超えても、基本分の控除は受けられる

出典:総務省 自治税務局市町村税課「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」(令和8年3月24日)

2026年・ふるさと納税の年間プラン例

時期 やること
1〜6月 限度額の20〜30%を使い、お米・水・日用品で「家計の固定費削減」
7〜9月 限度額の30〜40%を使い、家電・お酒・贅沢品(改正前駆け込み)
10〜11月 年末ボーナス・賞与で年収確定 → 限度額再計算
12月 残りの限度額を使い切り、ワンストップ特例 or 確定申告準備

ワンストップ特例 vs 確定申告の選び方

条件 推奨
寄附先5自治体以内・確定申告不要の会社員 ワンストップ特例
寄附先6自治体以上 確定申告
医療費控除・住宅ローン控除1年目あり 確定申告
自営業・副業20万円超 確定申告

確定申告する場合、マイナポータル連携で寄附金額の自動取込が2026年1月から可能になりました。マイナンバーカードでできるお金の手続き5選を参照してください。

よくある誤解

誤解1:ポイント還元廃止でふるさと納税は意味なくなった

そんなことはありません。返礼品は寄附額の3割以下と決まっているので、1万円の寄附なら最大3,000円相当の品に、クレカなど決済のポイント(100〜200円程度)が付きます。控除上限額の範囲内なら、自己負担2,000円で返礼品を受け取れる仕組みは変わっていません。ただし、税金そのものが減る「節税」ではなく、翌年の住民税などを前払いして返礼品を受け取る仕組みです。

誤解2:限度額ギリギリまで使うほどお得

厳密にはその通りですが、年収を見誤って限度額を超えた分は実質寄附になります。安全マージン10〜20%を残すのが家計術として現実的です。

誤解3:ワンストップ特例で住民税が安くなる

ワンストップ特例は「住民税からの控除」のみで完結します(所得税還付は発生しない代わりに、住民税控除額が大きくなる)。確定申告すると所得税が還付され住民税控除は減るため、最終的な控除総額は同じです。

誤解4:2026年10月改正で全部の返礼品が減る

影響を受けるのは地場産品基準を満たさなくなる一部の加工品・家電のみ。地元の農産物・水産物・伝統工芸品はむしろ強化される方向です。

関連記事

よくある質問(FAQ)

Q. ポイント還元廃止でふるさと納税は意味なくなった?

A. そんなことはありません。返礼品は寄附額の3割以下と決まっているので、1万円の寄附なら最大3,000円相当の品に、クレカなど決済のポイント(100〜200円程度)が付きます。控除上限額の範囲内なら、自己負担2,000円で返礼品を受け取れる仕組みは変わっていません。ただし、税金そのものが減る「節税」ではなく、翌年の住民税などを前払いして返礼品を受け取る仕組みです。

Q. 限度額ギリギリまで使うほどお得?

A. 厳密にはその通りですが、年収を見誤って限度額を超えた分は実質寄附になります。安全マージン10〜20%を残すのが家計術として現実的です。

Q. ワンストップ特例で住民税が安くなる?

A. ワンストップ特例は「住民税からの控除」のみで完結します(所得税還付は発生しない代わりに、住民税控除額が大きくなる)。確定申告すると所得税が還付され住民税控除は減るため、最終的な控除総額は同じです。

Q. 2026年10月改正で全部の返礼品が減る?

A. 影響を受けるのは地場産品基準を満たさなくなる一部の加工品・家電のみ。地元の農産物・水産物・伝統工芸品はむしろ強化される方向です。

公的機関の最新情報

※本記事の内容は2026年9月時点の情報に基づきます。制度は今後変更される可能性があるため、実際の寄附前に最新情報をご確認ください。本記事は情報提供を目的としており、特定の自治体・返礼品・サイトを推奨するものではありません。

この記事の信頼性について
本記事は、国税庁・厚生労働省・金融庁など公的機関の一次情報をもとに作成し、税制改正・料率改定にあわせて内容を更新しています。記事の作成プロセスと情報源の選び方は運営者情報編集方針をご覧ください。内容の誤りにお気づきの際はお問い合わせからご連絡ください。

この記事を書いた人

森のおかね図書館 管理人

ひーくん(森のおかね図書館 管理人)

社会人になりたての頃、割高な貯蓄型保険やFX・バイナリーオプションで遠回りをした経験から、お金の勉強を7年間継続中。家計・税制・年金・NISA・iDeCo・住宅などの実体験を踏まえ、特定の金融商品の販売をしない中立な情報発信を心がけています。
プロフィールを詳しく見る編集方針

免責 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・サービスの推奨や投資・税務助言ではありません。掲載内容は執筆時点の情報であり、最新の制度・金額については公式情報でご確認ください。詳しくは免責事項編集方針をご覧ください。
お金の基礎家計・節約
森のおかね図書館管理人をフォローする
タイトルとURLをコピーしました