※本記事は2026年8月時点の情報です。試算は令和8年度の保険料率(東京都・協会けんぽ)にもとづく概算で、実際の金額は加入する健康保険や扶養の状況により異なります。
まず結論:3行でわかる要点
- 賞与50万円なら社会保険料は73,450円。月給と同じ料率がそのままかかる
- 住民税は賞与から引かれない。前年の所得を12分割して月給から取るしくみのため
- 賞与の所得税は仮の金額。12月の年末調整で精算され、引かれすぎていれば戻る
ボーナスの明細を見て「思ったより少ない」と感じたことはないでしょうか。額面と振込額の差は、月給よりも大きく感じられます。
賞与から引かれるものには、月給とは違うルールがいくつかあります。何がどう決まるのかを整理します。
賞与50万円から引かれる社会保険料は73,450円
賞与にかかる社会保険料は、月給とまったく同じ料率です。標準賞与額(賞与額の1,000円未満を切り捨てた額)に率をかけて計算します。
| 種類 | 本人負担の率 | 賞与50万円の場合 |
|---|---|---|
| 厚生年金 | 9.15% | 45,750円 |
| 健康保険 | 4.925%(東京) | 24,625円 |
| 雇用保険 | 0.5% | 2,500円 |
| 子ども・子育て支援金 | 0.115% | 575円 |
| 合計 | 14.69% | 73,450円 |
40歳以上になると、ここに介護保険料(0.81%)が加わって4,050円増えます。
ただし上限がある
賞与が大きい人には上限が効いてきます。それぞれ判定のしかたが違うので注意が必要です。
| 上限 | 数え方 | |
|---|---|---|
| 健康保険 | 573万円 | 年度(4月〜翌3月)の累計で判定 |
| 厚生年金 | 150万円 | 支給1回(1か月)ごとに判定 |
厚生年金は1回ごとなので、200万円の賞与でも150万円までしか保険料がかかりません。一方の健康保険は年度の累計なので、夏と冬を合わせて573万円を超えた分から対象外になります。
住民税は賞与から引かれない
ここが月給といちばん違うところです。賞与からは住民税が引かれません。
理由はしくみにあります。住民税は前年の所得をもとに1年分の金額が決まり、それを12で割って毎月の給与から徴収する形をとっています。年間の総額があらかじめ決まっているので、賞与から追加で取る必要がないのです。
引かれる:厚生年金・健康保険・雇用保険・子ども子育て支援金・所得税
引かれない:住民税
ただし「かからない」わけではありません。賞与を含めた年収に対して翌年の住民税が計算されるので、翌年6月からの月々の住民税が上がる形で反映されます。賞与が増えた翌年に手取りが減ったように感じるのは、これが理由です。
賞与の所得税は「仮の金額」
賞与の所得税は、月給とは違う方法で計算されます。
500,000円 − 73,450円 = 426,550円
② これに国税庁の表で決まる率をかける
率は前月の給与(社会保険料を引いた後)と扶養親族の数で決まる
たとえば表にある率のひとつ、4.084%が適用される場合は 426,550円 × 4.084% = 17,420円。手取りは約40.9万円になります。
ポイントは、この率が前月の給与で決まることです。同じ50万円の賞与でも、前の月に残業が多かった人は率が高くなり、引かれる所得税が増えます。
引かれすぎても戻ってくる
この段階の所得税は、あくまで概算です。12月の年末調整で1年分の正しい税額に精算されます。
賞与で多めに引かれていた場合は、年末調整で戻ってきます。「ボーナスは税金が高い」と言われることがありますが、最終的な税額が賞与だけ特別に重いわけではありません。
モリガマがちょうどいいものを持ってきてくれました。

年収を入れると、月給とあわせた年間の手取りが出ます。賞与込みで1年にいくら残るかを確かめられます。
まとめ
- 賞与50万円の社会保険料は73,450円(40歳以上はさらに4,050円)
- 料率は月給と同じ。健康保険は年度累計573万円、厚生年金は1回150万円が上限
- 住民税は賞与から引かれない。ただし翌年6月からの月々の住民税に反映される
- 賞与の所得税は前月の給与で率が決まる。前月に残業が多いと多く引かれる
- 引かれすぎた分は年末調整で戻る。賞与だけ税金が重いわけではない
よくある質問(FAQ)
Q. ボーナス50万円の手取りはいくらですか?
A. 社会保険料73,450円を引いた426,550円から、さらに所得税が引かれます。所得税の率は前月の給与と扶養親族の数で決まるため人によって異なりますが、たとえば4.084%が適用される場合は17,420円が引かれ、手取りは約40.9万円になります。東京都の協会けんぽ加入・40歳未満の場合の目安です。
Q. ボーナスから住民税は引かれますか?
A. 引かれません。住民税は前年の所得をもとに1年分の税額が決まり、それを12で割って毎月の給与から徴収するしくみのためです。ただし賞与を含めた年収に対して翌年の住民税が計算されるので、翌年6月からの月々の住民税が上がる形で反映されます。その場で引かれないだけで、負担がなくなるわけではありません。
Q. ボーナスの所得税はどうやって決まりますか?
A. 賞与から社会保険料を引いた金額に、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で決まる率をかけて計算します。この率は前月の給与(社会保険料を引いた後)と扶養親族の数で決まります。そのため同じ賞与額でも、前月に残業が多かった人ほど引かれる所得税が多くなります。
Q. ボーナスは税金が高いと聞きますが本当ですか?
A. 最終的な税額が賞与だけ特別に重いということはありません。賞与から引かれる所得税は前月の給与をもとにした概算で、12月の年末調整で1年分の正しい税額に精算されます。引かれすぎていた分は年末調整で戻ってきます。ただし社会保険料は月給と同じ料率が確実にかかるため、差し引かれる総額は小さくありません。
Q. 賞与の社会保険料に上限はありますか?
A. あります。健康保険は年度(4月から翌年3月)の標準賞与額の累計が573万円まで、厚生年金は支給1回あたり150万円までが対象です。数え方が違う点に注意が必要で、厚生年金は1回ごとの判定なので200万円の賞与でも150万円分までしか保険料がかかりません。健康保険は年度の累計で判定するため、夏と冬を合わせて573万円を超えた分が対象外になります。
参考・出典
本記事は情報提供を目的とした一般的な解説です。試算は東京都・協会けんぽ加入・40歳未満を前提とした概算で、健康保険料率は都道府県や健康保険組合により異なります。賞与の所得税率は前月の給与と扶養親族の数で変わるため、正確な金額は国税庁の算出率の表または勤務先の給与担当にご確認ください。


