年収500万円の手取りはいくら?住民税・社会保険料の内訳を解説

お金の基礎

ユキ

年収500万円って聞くとけっこうもらってる気がするんだけど、実際の手取りっていくらになるの?毎月の給与明細見てると、いろいろ引かれてて全然イメージと違うんだよね。
モリガマ

額面と手取りの差は、社会保険料・所得税・住民税の3つで決まるんだ。年収500万円の場合、手取りはだいたい390万円前後。つまり100万円以上が天引きされている計算だね。内訳を一つずつ見ていこう。

年収500万円の手取りは約393万円

年収500万円(独身・40歳未満・扶養なし・協会けんぽ加入)の場合、天引きされる金額の内訳は次のとおりです。

項目 年額 月あたり
額面年収 5,000,000円 416,667円
社会保険料 -734,500円 -61,208円
所得税+復興特別所得税 -91,100円 -7,592円
住民税 -243,000円 -20,250円
手取り 約3,931,000円 約327,600円

手取り率は約78.6%。額面の2割以上が天引きされています。天引き額の約7割を占めるのが社会保険料で、税金よりもずっと大きいのが特徴です。

ユキ

100万円以上も引かれてるの? しかも社会保険料がいちばん大きいんだ。税金の方が目立つイメージだったけど。
モリガマ

そうなんだ。社会保険料だけで年間73万円を超える。それぞれ何にいくら取られているのか、順番に見ていこう。

社会保険料の内訳(年間約73.5万円)

給与から天引きされる社会保険料は、以下の4つで構成されています(2026年度・協会けんぽ東京支部の場合)。

種類 本人負担率 年額の目安 何に使われる?
健康保険 4.925% 約246,000円 医療費の7割負担・傷病手当金など
厚生年金 9.15% 約457,500円 将来の老齢年金・障害年金・遺族年金
雇用保険 0.5% 約25,000円 失業給付・育児休業給付など
子ども・子育て支援金 0.115% 約5,750円 2026年4月から新設。児童手当等の財源

合計の本人負担率は約14.69%。会社も同額程度を負担しているため、会社から見た人件費は額面よりさらに高くなっています。

2026年の変更点
「子ども・子育て支援金」が2026年4月分から新たに天引きされるようになりました。年収500万円の場合、年間約5,750円の負担増です。健康保険料に上乗せされる形で徴収されます。
ユキ

厚生年金だけで年45万円以上! でもこれって将来の年金に反映されるんだよね?
モリガマ

そうだよ。厚生年金は「掛け捨て」じゃなくて将来の受給額に直結する。健康保険も高額療養費制度や傷病手当金の原資になっている。「引かれている」だけじゃなく「貯めている・備えている」面もあるんだ。

所得税の計算(年間約9.1万円)

所得税は「課税所得」に対して累進税率がかかります。年収500万円の場合、計算のステップは次のとおりです。

STEP 1:給与所得を出す
年収500万円 – 給与所得控除144万円 = 給与所得356万円

STEP 2:所得控除を引く
基礎控除104万円 + 社会保険料控除73.5万円 = 控除合計177.5万円
356万円 – 177.5万円 = 課税所得178.5万円

STEP 3:税率をかける
178.5万円 x 5% = 89,250円
復興特別所得税(2.1%)を加算 = 約91,100円

課税所得が195万円以下なので、税率は最低の5%が適用されます。

2026年の変更点:基礎控除が48万円から104万円に引き上げ
令和8年度の税制改正で、合計所得金額489万円以下の場合、所得税の基礎控除が大幅に引き上げられました。年収500万円の場合、これにより所得税が約2.8万円軽くなっています。
※住民税の基礎控除は43万円のまま据え置きです(令和9年度分から引き上げ予定)。
ユキ

基礎控除が倍以上に増えたんだ。でも住民税の方は変わってないの?
モリガマ

住民税の基礎控除は2026年度分(令和8年度分)は43万円のまま。引き上げは令和9年度分からの予定だよ。だから今年は所得税だけ軽くなって、住民税は据え置きという少しねじれた状態なんだ。

住民税の計算(年間約24.3万円)

住民税は「所得割」と「均等割」の合計です。所得税とは控除額が異なるため、課税所得も変わります。

STEP 1:課税所得を出す
給与所得356万円 – 基礎控除43万円 – 社会保険料控除73.5万円 = 課税所得239.5万円

STEP 2:所得割を計算
239.5万円 x 10% = 239,500円
調整控除 -2,500円 = 237,000円

STEP 3:均等割を加算
均等割5,000円 + 森林環境税1,000円 = 6,000円

住民税合計 = 237,000円 + 6,000円 = 約243,000円

住民税は前年の所得をもとに計算され、翌年6月から翌々年5月にかけて天引きされます。転職や退職で収入が下がった翌年に「思ったより住民税が高い」と感じるのは、この1年遅れの仕組みが原因です。

ユキ

所得税と住民税、同じ「課税所得」でも金額が違うんだね。基礎控除が43万円と104万円で全然違うから、住民税の方が課税所得が大きくなるのか。
モリガマ

そのとおり。だから年収500万円だと、所得税より住民税の方が2倍以上高くなる。住民税は税率10%で一律だけど、控除額が小さい分だけ課税所得が大きくなるんだよ。

手取りを増やすには?会社員でもできる3つの方法

額面が同じでも、控除を活用すれば手取りは変わります。年収500万円の会社員がすぐに使える方法は次の3つです。

1. iDeCo(個人型確定拠出年金)

掛金が全額「所得控除」になるため、所得税と住民税が両方減ります。会社員の上限は月2.3万円(年27.6万円)。年収500万円で満額掛けると、年間で約4万円程度の節税効果があります。

2. ふるさと納税

自己負担2,000円で地域の返礼品がもらえる制度。年収500万円(独身)の場合、上限額の目安は約6.1万円です。税金の前払いですが、返礼品の分だけ実質的にお得になります。

3. 医療費控除・セルフメディケーション税制

年間の医療費が10万円を超えた場合、超過分が所得控除に。市販薬の購入額が1.2万円を超えた場合はセルフメディケーション税制も選択できます。いずれも確定申告が必要です。

モリガマ

どれも「所得控除を増やして課税所得を下げる」仕組みだよ。社会保険料は給与額で決まるから自分では減らせないけど、税金の部分は控除次第で変えられるんだ。

自分の年収で住民税を計算してみよう

この記事では年収500万円のケースで計算しましたが、年収・家族構成・控除の内容によって住民税の金額は大きく変わります。

モリガマのがま口がパカッと開いてツールが出てくる

住民税シミュレーター

年収と家族構成を入力するだけで、住民税の概算額がわかります。
ふるさと納税やiDeCoを使った場合の変化も確認できます。

住民税を計算してみる

まとめ

項目 金額 構成比
社会保険料 734,500円 68.7%
住民税 243,000円 22.7%
所得税+復興特別所得税 91,100円 8.5%
天引き合計 約1,069,000円 100%
ユキ

天引きの7割が社会保険料なんだね。税金を気にしがちだけど、まず社会保険の仕組みを知っておくのが大事なんだ。
モリガマ

天引きの中身がわかると、iDeCoやふるさと納税でどこを減らせるかも見えてくる。まずは自分の年収で試算してみるところから始めてみよう。

※本記事の計算は、独身・40歳未満・扶養なし・協会けんぽ(東京支部)加入を前提とした2026年度の概算です。標準報酬月額の等級により社会保険料は多少前後します。実際の税額は勤務先・居住地・適用される控除によって異なります。

参考情報・公的機関リンク

本記事は以下の公的機関の公表資料を参考に作成しています。最新情報・最新の制度内容は各公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

森のおかね図書館 管理人

ひーくん(森のおかね図書館 管理人)

社会人になりたての頃、割高な貯蓄型保険やFX・バイナリーオプションで遠回りをした経験から、お金の勉強を7年間継続中。家計・税制・年金・NISA・iDeCo・住宅などの実体験を踏まえ、特定の金融商品の販売をしない中立な情報発信を心がけています。
プロフィールを詳しく見る編集方針

免責 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・サービスの推奨や投資・税務助言ではありません。掲載内容は執筆時点の情報であり、最新の制度・金額については公式情報でご確認ください。詳しくは免責事項編集方針をご覧ください。
お金の基礎
森のおかね図書館管理人をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました