※本記事の数値・制度内容は2025年時点の情報(2025年税制改正による給与所得控除の引き上げを反映)に基づきます。住民税の非課税限度額は市区町村(級地)により異なります。最新・正確な情報は記事末尾の公的機関リンク、お住まいの市区町村でご確認ください。
・住民税の仕組みと計算方法では税額の計算方法を解説
・住民税通知書の読み方では通知書の見方を解説
・本記事は「住民税非課税世帯の条件とメリット」に特化し、いくらまでなら非課税か・どんな優遇があるかを整理します
「住民税非課税世帯」は、給付金や各種軽減制度の基準としてたびたび登場します。でも具体的にいくらまでなら非課税か、どんなメリットがあるかは意外と知られていません。この記事で条件とメリットを整理します。
住民税非課税世帯とは
住民税には「均等割」(定額・約5,000円)と「所得割」(所得に応じて約10%)の2つがあります。世帯全員がこの両方とも非課税になる世帯が「住民税非課税世帯」です。
本人が非課税でも、同じ世帯に住民税を払っている家族が1人でもいると「非課税世帯」にはなりません。たとえば親と同居していて親に課税所得があると、本人が無収入でも非課税世帯にはならない点に注意。
非課税になる3つのパターン
- 生活保護を受けている(生活扶助を受けている人)
- 障害者・未成年・寡婦・ひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下(給与年収204.4万円未満)
- 前年の合計所得金額が一定以下(下記の限度額以下)
所得による非課税の限度額(均等割)
もっとも一般的なのが3つ目の「所得が一定以下」。限度額は合計所得金額で判定し、扶養家族の数で変わります。
・扶養なし(単身):45万円以下
・扶養あり:35万円 ×(本人+扶養人数)+10万円+21万円 以下
| 世帯 | 合計所得の限度額 | 給与年収の目安(2025年改正後) |
|---|---|---|
| 単身 | 45万円 | 約110万円 |
| 夫婦(配偶者を扶養) | 101万円 | 約170万円 |
| 夫婦+子1人 | 136万円 | 約221万円 |
| 夫婦+子2人 | 171万円 | 約271万円 |
※1級地(大都市)の例。2級地・3級地はこれより低くなります。給与年収の目安は概算で、控除や級地により変動します。
2025年の税制改正で給与所得控除の最低保障が55万円から65万円に上がりました。これにより、合計所得の限度額(45万円)は変わらないものの、給与年収の換算ラインが単身で100万円から110万円に引き上げられています。
住民税非課税世帯の主なメリット
| 分野 | 優遇の内容 |
|---|---|
| 給付金 | 物価高対策などの低所得者向け給付金の対象になりやすい |
| 医療(高額療養費) | 自己負担限度額がもっとも低い区分になる |
| 国保・介護・年金 | 国民健康保険料・介護保険料の軽減、国民年金保険料の免除対象になりやすい |
| 子育て・教育 | 保育料の軽減・無償化、高校・大学の授業料支援、就学援助の対象 |
| その他 | NHK受信料の免除(全額免除の条件あり)など |
このように、住民税非課税は多くの優遇制度の「入り口」になっています。とくに高額療養費の負担上限や、大学の授業料減免(高等教育の修学支援新制度)など、金額インパクトの大きいものも含まれます。
自分が該当するか判定してみよう
非課税になるかは、年収・家族構成・お住まいの市区町村で変わるよ。年収と世帯の情報を入れて、住民税非課税のラインに収まるか概算で判定してみよう。
よくある誤解
誤解1:収入が少なければ自動的に非課税世帯になる
判定は「世帯全員」で行います。本人が無収入でも、同じ世帯に課税されている家族がいると非課税世帯になりません。親と同居の学生・無職の人などは特に注意。
誤解2:所得税が0円なら住民税も0円
所得税と住民税は基礎控除などの金額が違うため、所得税が0円でも住民税の均等割がかかることがあります。住民税のほうが非課税ラインは低めです。
誤解3:非課税世帯のラインは全国一律
非課税限度額は市区町村(級地)によって異なります。1級地(大都市)がもっとも高く、3級地は低くなります。正確なラインはお住まいの市区町村で確認しましょう。
誤解4:年金生活者は関係ない
公的年金も収入として判定されます。年金には公的年金等控除があるため、65歳以上は年金収入が一定額(単身でおおむね155万円程度)以下なら非課税になることがあります。
関連記事
- 住民税の仕組みと計算方法|給与から天引きされる税金を正しく理解する
- 6月に届く住民税通知書、ここを見れば全部わかる
- 2026年6月の住民税、定額減税が終わって手取りはどう変わった?
- 児童手当が拡充された2026年、使い道別の将来シミュレーション
公的機関の最新情報
※本記事の内容は執筆時点(2025年)の情報に基づきます。非課税限度額は市区町村(級地)により異なり、給与年収の目安は概算です。実際の課税・非課税の判定や給付・軽減の対象可否は、必ずお住まいの市区町村にご確認ください。本記事は情報提供を目的としています。


